草原
第2回大会・2日目 2016年6月26日(日) ~分科会概要~
 午前(10:00-12:00)
3号館南棟
ENEOSホール
合理的配慮の決定過程 -大学組織としての意思決定と紛争解決の仕組みについて-
合理的配慮の提供範囲を決定するには,大学等を取り巻く諸環境も影響することが予測され,各大学等が,組織としての意思決定の仕組みを整備する必要があります。また,配慮の提供範囲について学生との間に紛争が生じた場合に備えて,その解決の仕組みも構築しておく必要があります。本サブテーマでは,大学組織としての意思決定と紛争解決の仕組みについて,参加者間での議論を行います。
司会進行:福永博俊(長崎大学)・白澤真弓(筑波技術大学)
※手話通訳及び文字通訳での情報保障あり。
4号館
2階講堂
中小規模の私立学校における合理的配慮 -事例報告-
大学等の規模が大きくなるほど障害等がある学生に対する支援体制の整備は充実する傾向にある。ところが規模が小さくなるほど障害学生等の在籍率は高くなる傾向にある。また、私立学校では、体制面や財政面の制約も小さくないため、十分な配慮が提供できない場合もある。そこで本分科会では、限られた条件の中で特色ある支援を実施している国際基督教大学と津田塾大学の事例を取り上げる。2つの大学における支援事例を通して、小中規模校が抱える合理的配慮に向けた工夫や課題について情報共有するとともに、解決に向けた方策を協議する機会としたい。
司会進行:柏倉秀克(日本福祉大学)・中野泰志(慶応義塾大学)
※手話通訳での情報保障あり。
3号館
M2セミナー室
学外実習等における合理的配慮の考え方
学外実習は授業とは異なり、時間的・空間的・人的条件が多様であるため、複雑な環境条件が障害学生の特性に与える影響を想定し、障害種別、あるいは実習場面ごとに合理的配慮に関する検討が行われる必要がある。複雑な環境条件が、障害特性を顕在化させてしまう場合もあるため、実習担当部署と実習先との間で連携体制を構築していくことが前提となる。高等教育機関としての教育の質を保ちながら、経験的学習の場を整えていくことは、学外実習全体の質の向上につながっていくものと考える。本分科会では、障害学生に対する学外実習における合理的配慮の考え方を整理していきたい。
司会進行:渡辺崇史(日本福祉大学)・西村優紀美(富山大学)
※手話通訳での情報保障あり。
 午後(13:00-15:00)
3号館南棟
ENEOSホール
合理的配慮の決定過程 -合理的配慮の提供における妥当性判断とその根拠について-
合理的配慮の提供における妥当性判断とその根拠については,大学の置かれた諸環境に依存する部分も多くあります。本サブテーマでは,判断のポイントや事例について参加者間での議論を行います。
司会進行:福永博俊(長崎大学)・白澤真弓(筑波技術大学)
※手話通訳及び文字通訳での情報保障あり
4号館
2階講堂
中小規模の私立学校における合理的配慮
日本学生支援機構の調査によると、在籍学生数4,999人以下の中小規模校において私立学校が占める割合は高い。さらに499人以下の小規模校では全体の91.8%を私立学校(私立大学:28.4%,私立短期大学:63.4%)が占めている。ところが障害等がある学生への支援の実施状況をみると、5,000人以上の大規模校で90.0%を超えているのに対し、499人以下の小規模校では27.1%となっている。この分科会では中小規模の私立学校における合理的配慮の現状について情報交換を進めるとともに、各校における支援の充実に向けた議論を深める機会としたい。
司会進行:柏倉秀克(日本福祉大学)・中野泰志(慶応義塾大学)
※手話通訳での情報保障あり
3号館
M2セミナー室
学外実習等における合理的配慮の実践例
本分科会では、学外実習における合理的配慮の実践例をもとに情報交換し、障害学生が社会人及び職業人としての学びの場になるような支援の在り方を共有していくことを目的とする。学外実習では、実習担当部署と実習先の間で、障害者支援の考え方に関する共通理解と連携、調整が必要となってくる。支援は、①実習期間前、②実習期間中、③実習期間後と場面によって支援内容は異なってくるが、実習先の利用者への影響等も含め、学生本人にとってよりよい支援の在り方、連携の在り方について協議していきたい。ここでは身体障害学生と発達障害学生に対する支援事例を通して、学外実習に関する合理的配慮の在り方について協議する機会としたい。
司会進行:渡辺崇史(日本福祉大学)・西村優紀美(富山大学)
※手話通訳での情報保障あり。
3号館南棟
156
高専における合理的配慮
大学、短大とは教職員の構成や学生の年齢など大きく異なる要素を含む高専において、どのように合理的配慮の提供を行っていくかについての意見交換を行う。また、学生の就職支援についても話題として取り上げる。具体的には以下の3点について、仙台高専と佐世保高専での取り組みについて紹介していただき、その内容についての質疑や、参加者の所属校における取り組みや課題についても共有する。
1.学生支援体制と障害学生対応の概要
2.障害学生、障害の疑いのある要配慮学生における単位認定と配慮(JABEEの基準とのかねあいの中、授業に関する合理的配慮はどこまで可能か)
3.就職がなかなか決まらない学生への対応の工夫

司会進行:高橋知音(信州大学),松尾秀樹(佐世保工業高等専門学校)
3号館南棟
M253
支援室の立ち上げとスタッフのキャリアパス
障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(以下;差別解消法)が4月より施行され、国立、私立に関わらず、専門性のある支援組織による、差別の禁止と合理的配慮の提供が求められることとなる。
本分科会では、
①ここ数年の間に大学の障害学生支援組織の立ち上げに直接関わられた教職員の方々より、実際支援室を立ち上げる際の留意点や問題点など
②長年障がい学生支援に携わられているコーディネーターの方々より自らの経験を踏まえ、求められる支援スキルとその理由や課題
等を中心とした話題提供をいただき、その後、参加者を交えて大学における支援室体制の立ち上げや、スタッフの専門性向上などについても情報共有を図ることを目的とする。
司会進行:竹田一則(筑波大学)・萩平隆誠(関西学院大学)
※手話通訳での情報保障あり。
3号館南棟
M251
授業のアクセシビリティ、ユニバーサルデザイン、支援の質の担保
高等教育における障害学生支援では授業での合理的配慮が重要な位置を占めてきた。従来の支援方法は、教員から学生への一方向の講義型授業を基盤として考案されてきたものが多い。しかし、高度情報化、グローバル化の潮流の中で、双方向型・共創型・問題解決型授業、いわゆる、アクティブ・ラーニング(AL)が主流になりつつある。又、英語による授業科目も増えている。障害学生のニーズが多様化・高度化する中、本分科会では、授業形態の変化が障害学生支援にもたらす課題を①ALと通常授業、②オンライン教材、③支援の多言語化を中心に考察し、支援方法や支援の質の担保のあり方を検討することを目的とする。
司会進行:佐野真理子(広島大学)・広瀬洋子(放送大学)
※手話通訳での情報保障あり。

以上