論文種別に関する補足説明

4.1. 原著

関連の先行研究をふまえた課題設定が行われており、学術的に意義のある知見を生み出している研究論文。

〈例〉

  • 一機関に限定されない、普遍性のある調査研究
  • オリジナリティの高い実践(他に例がない独自の支援体制や連携事例、新しい支援技法など)を量的データ(調査、検査)や質的データ(聴き取り調査、自由記述)によって検証した研究。
  • 複数機関の実践を質的、量的データを使って分析し、一般化可能な知見を生み出している研究。
  • アクションリサーチ、グラウンデッド・セオリー・アプローチ、フィールド調査など質的研究法の手法を用いて、障害学生支援に関する課題を検討した研究
  • オンライン資料、文献資料等の体系的な収集と分析に基づいた研究。

4.2. 実践・研究報告

関連の先行研究、文献資料をふまえた課題設定が行われ、学術的、実践的に意義のある知見を生み出しているが、原著論文ほどのオリジナリティや十分なデータによる検証が含まれていない研究論文。

〈例〉

  • 対象が限られた調査研究(一機関での意識調査や、少数の機関を対象とした実態調査)。
  • 1機関におけるなんらかのオリジナリティを含む実践(有効に機能している支援体制や連携事例、新しい支援技法、海外で行われている手法の導入など)を、具体的エピソードやなんらかのデータ(実践記録、利用者の声、統計データ、簡単なアンケートなど)と共に記述した報告。
  • 複数機関の実践を質的、量的データを使って分析し、なんらかの知見を生み出している研究。
  • 海外、国内の他機関の統計データ、調査結果、文献資料等を分析して、何らかの新たな知見を生み出している研究。

4.3. 資料

資料論文は、実践に役立つ資料的価値があると考えられる論文とする。

〈例〉

  • 十分な検証は行われていないが、新たな支援方法や実践に役立つツールなどを紹介したもの。実際に障害学生に適用し、十分な成果が得られているかどうかは必須としないが、実践結果や利用例などを具体的に紹介する。
  • 海外の支援機関や支援実践について、聞き取り調査など、独自のデータを加えて紹介したもの。
  • 海外や国内の支援機関、支援実践に関する資料を複数集め、独自の視点で分析、整理し紹介したもの。

4.4. 展望

設定したテーマについて、国内外の研究動向を概観した論文とする。

〈例〉

  • 関連の文献資料等を網羅的、批判的に展望し、独自の視点で分析、新たな課題を提示した論文。
  • メタ分析等、体系的に先行研究を展望した文献研究
  • 単なる文献紹介は不可。
(2019年1月23日 更新)