情報提供のお願い

AHEAD JAPAN事務局では、新型コロナウィルス対策に関連した障害学生支援情報を収集しています。情報をお持ちの方は、事務局メールアドレス secretary@ahead-japan.orgまでお寄せください。

1. 相談機関

  1. 日本学生支援機構 障害学生修学支援ネットワーク
  2. 障害と高等教育に関するプラットフォーム形成事業 PHED(東京大学)
  3. 高等教育アクセシビリティプラットフォーム HEAP(京都大学)
  4. 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク PEPNet-Japan

2. 情報源へのリンク

  1. 「障害のある学生の受講を想定した遠隔授業の対応について」(筑波大学DACセンター)
  2. 「視覚障害のある学生のためのアクセシブルなオンライン講義」(視覚障害学生のオンライン授業を支援する会)
  3. 「新型コロナ休講で、大学教員は何をすべきかについて知恵と情報を共有するグループ」
  4. 「米国AHEADによる新型コロナウィルスに関する各種リソース」(米国高等教育と障害に関する協議会 AHEAD:Association on Higher Education And Disability)
    • 「新型コロナウィルス危機に際してどのように機会とアクセシビリティを保障するか(→全76ページの資料集)」をはじめ、「全米障害学生センター:新型コロナウィルスと障害学生」や「アクセシブルなオンラインコースをデザインするためのツールキット」、各種ウェビナーへのリンクが掲載されています。
  5. 「オンライン授業における合理的配慮について」(PDFファイル)by 田中真理先生(九州大学)@国立情報学研究所サイバーシンポジウム
  6. 「注意勧告:車椅子・支援機器ユーザーのみなさんへ Covid-19の予防」(PDFファイル)日本リハビリテーション工学協会提供)
  7. 「新型コロナウイルス感染症に関する特設ウェブサイト上での情報提供に係るアクセシビリティについて(依頼)」2020年4月30日掲載分(総務省、厚労省)各府省宛別添
  8. 「ろう・難聴学生が「目」の健康を保つための6つのポイント-オンライン授業の受講に向けて-」 by 松崎丈先生(宮城教育大学)
  9. 「PHED事務局企画:UDトークの上手な使い方」 by 東大PHED専門研修(動画は左記ページから) スライドと書き起こし資料はこちら
  10. 「DO-IT Japanでの学習を支援するテクノロジー活用例」 by DO-IT Japan ←NEW!

3. 遠隔授業の情報保障のヒント

A. 視覚障害編(「視覚障害学生のオンライン授業を支援する会」提供)

  1. 遠隔から支援を行う際
    • 視覚障害のある学生の場合、スクリーンリーダーや画面拡大ソフト等を使って情報にアクセスします。そのため、ホームページや添付ファイル等のアクセシビリティには注意してください。
    • 特に、新入生の場合、スクリーンリーダーや画面拡大ソフト等の使い方に慣れていない可能性があるため、電話等の学生が確実に使いこなすことができる連絡方法を確保してください。
    • 授業開始前に、画面共有機能等も活用しながら、視覚障害学生とともに「事前の操作確認・練習」をしてください。
    • 遠隔から支援をする際には、学生のPCの画面を共有することができるビデオ会議システムを利用すると便利です。なお、スクリーンリーダーでのアクセスが比較的容易なのは、Zoomミーティングだと言われています。
    • スクリーンリーダーを使った画面共有の操作手順

  2. 遠隔授業を行う際
    • 学生が遠隔授業に確実に参加できるように事前に必ず確認してください。
    • 視覚障害学生の受講に際しては、当該学生のICTスキルを踏まえ、(1)システムのアクセシビリティ、(2)授業コンテンツのアクセシビリティ、(3)授業形態や進行方法のアクセシビリティについてそれぞれ検討することが大切です。
    • リアルタイムのオンライン授業を行うためのアプリ・ソフトには、Zoomミーティング、Cisco Webex Meeting、Google Meet(Hangouts Meet)等、各大学で推奨されているツールがあると思います。しかし、これらのツールは、視覚障害学生にとって操作しやすいとは限りません。特に、スクリーンリーダーでは、単独ではアクセスすることが困難な場合があります。選択が可能な場合には、視覚障害学生が使い慣れたツールを使っていただくようお願いします。また、ソフトおよびシステムを選択できない場合には、代替措置をご検討ください。
    • 遠隔授業、特にリアルタイムの双方向授業では「画面が見えなくても参加できるように進行する」ことが必要です。画面共有機能で資料を共有したり、システム上のホワイトボード等を用いてグループワークをしたりする場合、中身が文字でもシステム上は「画像」としてのやり取りになり、スクリーンリーダーではアクセスできないので、考慮してください。演習形式の場合は、「発言の前には名乗る」、「カメラを使ったり画面共有をしたりする場合は、見えなくても分かるように必要な説明を口頭でも行う」といったルールを取り決めるといった配慮をしてください。
    • Moodle、Universal passport、manaba等の授業支援システム(LMS)を利用する際にも、スクリーンリーダーや画面拡大ソフト等のアクセシビリティにご配慮ください。大学等の推奨システムが、アクセシブルではない場合には、メール添付等の代替措置をご検討ください。
    • 教材として動画を作成する際には、画面を見なくてもわかるような説明をお願いします。また、スライド等の資料を作成する際には、文字サイズ、配色、フォント等に留意すると共に、図や写真等には必ず代替テキストをつけた上で、テキストファイル、代替テキスト付きのワードファイル、アクセシブルPDF等のアクセシブルなデータ形式にしてください。
    • アクセシブルなデータは万能ではありません。障害の程度や科目の特性に応じて、点字や触図等が必要不可欠なものもあります。また、スクリーンリーダーも万能ではなく、数式や英語以外の言語等を正しく読み上げることはできません。このように障害の程度や科目の特性に応じて、データ提供だけでなく、必要な代替措置も検討してください。
    • 学生が授業に参加できない状況に陥った際に知らせることができるよう、学生から教員への連絡方法を確保してください。

  3. リアクションペーパーやテスト等で成績評価を行う際
    • レポート提出やテスト等へのアクセスができない状況に遭遇する可能性があるため、学生が教員へ連絡する方法を確保してください。
    • 授業支援システムの中には、視覚障害学生にはアクセスできなかったり、アクセスしにくいために、時間がかかったりするものもあります。そのため、メール等でやり取りができるような代替措置や時間延長等の配慮をご検討ください。
    • 障害の程度や科目の特性に応じた情報保障が十分にできなかった場合、リアクションペーパーやテスト等において、代替措置や評定方法の変更が必要になります。

B. 聴覚障害編(PEPNet-Japan提供)

聴覚障害学生のある学生が、オンラインで行われる授業に参加する場合、動画や音声コンテンツにアクセスできないという問題が生じます。また、普段はノートテイクなどの支援者を配置している授業でも、これらの支援をオンラインで行わなければいけない状況となります。さらに、日常的には音声を用いてコミュニケーションをとっている学生であっても、オンライン授業の場合、音声が聞き取りづらかったり、話者の口形が見づらいなどの難しさが生じることもあるでしょう。

こうした困難さを解消するため、以下のようなサポートが不可欠です。

なお、以下の内容については、現在、利用方法をわかりやすく解説したマニュアルや動画コンテンツを作成中です。近日中に公開予定ですので、あわせてご覧いただければ幸いです。PEPNet-Japanトップページへ

  1. 遠隔授業を行う場合(オンライン上でリアルタイムの授業に参加する場合)

  2. オンライン上で行われる授業に、普段ノートテイク等の支援を利用している聴覚障害学生が参加する場合、これらの支援を遠隔から提供していく体制が必要です。これには、いくつかの方法が利用できます。

    1. 遠隔パソコンノートテイク(T-TAC Caption利用)

      • 普段、授業で行っているパソコンノートテイクを遠隔地から実施する方法です。利用者、支援者がそれぞれ自宅にいる場合でも実施可能です。
      • 利用者、支援者は、それぞれ自身のパソコン等でZoomやMicrosoft Teams等を利用したオンライン授業に参加します。
      • 支援者は、ここで話されている音声を聞きながら、T-TAC Captionという遠隔パソコンノートテイクのためのシステムをもちいてパソコン通訳を行います。
      • 利用者は、オンライン授業の画面で講師の映像やスライド等を見ながら、リアルタイムに支援者が入力してくれた字幕を受信します。

      ※T-TAC Captionとは
      • T-TAC Captionは、遠隔地でのパソコンノートテイクを想定して開発されたシステム(開発:筑波技術大学三好茂樹氏)で、大学や小中高などの教育機関、情報保障団体等に無償で公開しているものです。
      • 入力はウェブブラウザ上で行い(Google Chrome推奨)、オンライン授業で話されている音声を聞きながら、複数の支援者による連係入力を行う事ができます。
      • また、利用者は(1)パソコン上でウェブブラウザを開き字幕を見る(T-TAC Caption Webuser利用)、(2)タブレットで専用アプリをインストールし字幕を見るの2通りから利用しやすい方法を選択することができます。
      • (1)の場合、オンライン授業を受講しているパソコンの画面上で、別ウィンドウを開くことで利用可能ですが、(2)の場合は、字幕表示専用となるため、授業映像はパソコンなど別の端末で見る必要があります。
      • T-TAC Captionのご利用にあたっては、利用申請が必要です。申請者ごとに専用ログインIDを発行していますが(利用開始まで最大1週間程度)、とりあえず利用可能性を探って見たい場合には、テストIDを発行していますので、PEPNet-Japan事務局までご連絡ください。
      • システムの利用料金は無料です(インターネット通信料等は利用者負担となります)。
      • 入力した情報はログアウトした段階で全て削除されるため、サーバーに蓄積されることはありません。
      • 入力者の確保は、各大学等で行うものであり、PEPNet-Japan事務局が入力を担うものではありません。

      【参考】
      なお、遠隔地からの情報保障には、さまざまな留意点があります。PEPNet-Japanではこれまでにもたくさんの情報を配信していますので、導入を検討されている方は、ぜひ、以下のガイドラインもご覧ください。

      PEPNet-Japan遠隔情報保障 コンテンツ集 (PEPNet-Japanホームページ右上「新着情報」からも入っていただけます)

      1. 遠隔情報保障支援ガイドライン:「遠隔情報保障支援マニュアル」から、実施の流れや留意点など概要をまとめたものです。実施されるすべての方にご理解頂きたい内容です。
      2. 遠隔情報保障支援実践マニュアル:遠隔情報保障支援を実践する際に必要となるルールや手順を整理し、その成果をまとめたものです。
      3. ”いつでもどこでも”の情報保障の実現にむけて:遠隔情報保障の導入から実践までに必要なノウハウと、様々な実践事例を紹介しています。

    2. 遠隔手書きノートテイク

    3. 普段、授業で行っている手書きノートテイクを遠隔地から実施する方法です。利用者、支援者がそれぞれ自宅にいる場合でも実施可能です。例えば、以下のような方法があります。

      1. ノート共有アプリを利用する方法
      2. パソコンノートテイクの場合と同様、オンラインで行われている授業にZoomやMicrosoft Teams等で参加しながら、タブレット等で手書きノートテイクを行い、この文字を利用者と共有します。例えば、MetaMojiShareというアプリ(無料試行版あり、個人版、教育版、ビジネス版はいずれも有料)では、タッチペン等で書いている文字がリアルタイムに共有先に反映され、タイムラグが少なかったり、紙送りやページめくりを利用者側で行えるなどの利点があります。

      3. zoomを使ってノートテイクの様子を見せる方法
      4. 支援者がスマートフォン等を使ってZoomに参加し、紙とペンを使ってノートテイクを行います。この様子をスマートフォンで撮影し、自身の映像の代わりにオンラインに公開します。

      5. zoomの画面共有機能を使ってノートテイクを見てもらう方法
      6. 支援者は、Good Noteなどのノートアプリを使って、タブレットでノートテイクを行います。同じタブレットでZoomを立ち上げ、画面共有でノートアプリの映像を共有をすることで、ノートテイクの様子を配信することができます。※いずれの場合も、Zoomのブレイクアウト機能(小グループに分けることができる機能)を使って、利用者のみにノートテイク映像を公開したり、二つのアカウントを使って、講師映像を見ながらノートテイク映像を見るなどの設定が可能です。

  3. 収録済みコンテンツを配信する場合(オフラインで収録した動画等を視聴し、課題を提出する場合)

  4. オフラインにて収録した動画コンテンツを視聴し、レポート等の課題を提出する授業形式の場合、コンテンツに字幕を挿入したり、文字おこしを配布するなど、聴覚障害のある学生もアクセス可能な状況にして提供することが重要です。可能な限り、授業担当教員(コンテンツ作成者)側で字幕を挿入いただけるよう依頼するとともに、障害学生支援室等でサポートができるよう体制を整備していくことが求められます。字幕の作成には、さまざまな方法がありますが、ここでは比較的容易に作成ができるYouTube字幕を用いた方法を紹介します。

    動画コンテンツへの字幕の付与(YouTubeの活用)
    • YouTubeを活用して字幕を生成する方法です。YouTubeの音声認識機能を活用して、字幕を自動生成するとともに、作成された字幕を修正して、正しい内容で提示することができます。
    • 作成した字幕は、YouTubeにアップロードした動画に同期させて表示することができるほか、字幕データを書き出し、お手持ちの動画編集ソフトを使ってローカルに置かれたファイルに字幕を重ねることもできます。
    • 字幕を作成する際にも、YouTubeの機能を用いて自動生成する他、ローカルで作成した文字おこしデータをアップロードして、動画ファイルと同期させたり、ゼロから自身で入力することも可能です。
    • 実際に作成にする際には、ブラウザを用いてYouTubeを開き、アカウントメニューの中のYouTubeStudioを開いて動画をアップロードします(アップロードした動画は、公開・非公開・限定公開等、公開レベルを設定することができます)。
    • 字幕メニューを用いて、自動生成された字幕を見ながら間違いを修正し、タイミングの編集で字幕の表示時間や表示タイミングを修正します。
    • 【参考】 なお、字幕作成においてよくお問い合わせいただく著作権法との関係については、過去に作成したコンテンツがありますので、あわせてご覧いただければ幸いです。→FAQ 字幕入り教材作成と著作権法について

T-TAC Captionの利用申請、本件に関するお問い合わせは、PEPNet-Japan事務局(pepj-info@pepnet-j.org)までお知らせ下さい。現在、PEPNet-Japan事務局では、テレワークを利用しているため、お返事には2~3日お時間を頂く場合があります。

以上