高等教育機関関係者の皆さまへ

一般社団法人全国高等教育障害学生支援協議会
代表理事 石川 准

 新型コロナウイルス感染症の蔓延が社会全体に大きな影響を及ぼす中、とりわけ行政機関・医療機関の皆さまにおいては日々ご尽力いただき、本協議会として感謝と敬意を表します。

 この度の社会状況により、高等教育機関(以降、各機関)においても教育・研究環境の維持をはじめ、学生達の学生生活を支えるための努力が行われていると思います。その中において、障害のある学生の支援(障害学生支援)に関しても、各機関において、その必要性が認識され、学生の個々のニーズにあわせた支援を実施されているものと存じます。 現在、各機関の対応としては、授業等のオンライン化が重要な選択肢の一つになっており、その中で、いかに質の高い教育を担保できるか、苦心を重ねておられる事と存じます。障害のある学生にとっては、オンラインでの授業等において個々のニーズに合わせたサポートが必要であり、各機関においてきめ細やかな配慮が提供される事を願っております。本協議会でも、オンライン授業等に関する障害学生支援の情報やノウハウを集約し、ウェブサイト(https://ahead-japan.org/covid19/)に掲載し、随時更新しております。

 今後の社会変化は簡単には予想できませんが、これから各機関においてはオープンキャンパスや受験生向けの説明会、入学考査等において受験生への対応が生じます。現在在学中の学生に対しても、各種行事や就職活動に関する取り組み等がオンライン形式で実施されていく可能性があります。これらの取り組みについても、障害によってその機会が制限されないよう、ご対応をお願い致します。障害学生支援は、障害者権利条約および障害者差別解消法等に基づく、不当な差別的取り扱いの禁止と合理的配慮の提供を実現するための機能です。障害学生支援は、各機関において平等な教育機会保障を実現する上で不可欠な機能であることを、再度お伝えさせていただきます。

 本協議会としては、以上を障害学生支援に関する声明としておりますが、障害のある教職員についても同様の対応をお願い致します。さらに、各機関においては障害にとどまらず多様なニーズがある学生も在籍しているものと思います。本協議会としては、そのようなニーズもふまえて今後の対応を進めていただければ幸いです。

 以下、声明の要点を再掲します。
 全国高等教育障害学生支援協議会(AHEAD JAPAN)として、高等教育機関における新型コロナウイルス感染症への対応において、障害のある受験生や学生等の教育機会提供の対象者、および障害のある教職員に対する以下の配慮をお願い致します。

  • 教育活動のオンライン化に当たって、障害のある学生の個々のニーズにあわせた支援が提供されること
  • オープンキャンパスや入学考査等における受験生に対する対応、在学中の学生に対する各種行事や就職活動についても、障害によって参加の機会が制限されないこと
  • 障害のある教職員における業務のオンライン化等においても必要な配慮がなされること
  • 障害にとどまらず多様なニーズがある学生へも必要な配慮がなされること

 各機関における混乱が大きいことは十分承知しておりますが、この難局への対応においても高等教育機関としてのあるべき姿を見失わず、連帯して歩んでいければと存じます。本協議会としても各機関の障害学生支援に寄与できる情報発信、取り組みの実施に尽力する所存です。

以上

PDFファイル「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と高等教育機関における障害学生支援に関する声明文」