高等教育と障害 / 第5巻 第1号

実践・研究報告

発達障害を有する大学生及び大学院生へのショートケアプログラムの実践
―筑波大学でのパイロットスタディ―

2023年 5巻 1号
DOI: https://doi.org/10.34322/jhed.5.02
要旨
近年,発達障害を有する学生(以下,発達障害学生)は増加しているが,支援が十分に届かずに中退や引きこもりに至るケースも多い。成人の発達障害を対象としたショートケアプログラムは存在するが,学生特有の悩みには対応できていないため,昭和大学を中心に発達障害学生のためのショートケアプログラムが開発されている。今回われわれは,同プログラムを筑波大学の発達障害学生に対し実施した。参加人数は新型コロナウイルス感染拡大のため2名と少なかったが,問題なく施行することができ,自己効力感や適応状態などに自覚的な改善がみられた。当事者によるワークショップ形式で,発達障害学生に特化した内容のプログラムは,大学の立地や実施者の経験によらず,発達障害学生特有の困りごとの解消に効果的であると考えられた。
キーワード
発達障害 大学生 ショートケアプログラム
本文
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